「プレイグテイル レクイエム(A Plague Tale: Requiem)」をプレイしました(PS5版)。
クリアまで遊びましたので、感想を書いておきたいと思います。
できるだけネタバレなしで書いています。
買おうかどうしようか迷っている方の参考になれば幸いです。
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■ プレイグテイル レクイエムとは?
ペストが蔓延した中世ヨーロッパを舞台に、姉弟の旅を描いたドラマです。
前作「プレイグテイル イノセンス」から半年。
一行はユーゴの治療をすべく、南の地方へと旅立ちますが・・・。
といったストーリー。
前作同様、ステルスで敵をやり過ごしつつ、スリングショットで攻撃をし、錬金術でアイテムを作製して、先へ進むアクションアドベンチャーゲームです。
■ 傑作
傑作です。
これはスゴイ。
色々と問題点や不満点もありますが、最後までプレイすると、それら全てが吹き飛びます。
特に本作は、ストーリーとグラフィック、人物描写などが突出してよくできています。
その一方でステルスや戦闘などのゲーム性は、悪いと言わざるを得ません。
そういうのが苦手な開発スタジオなんでしょうね。
ストーリー主体のゲームや、ヒューマンドラマや歴史ドラマが好きな人であれば、最高に面白いゲームになっていると思います。
前作「プレイグテイル イノセンス」から続けて遊んで、2本分遊ぶだけの価値があります。
■ 素晴らしいグラフィック
PS5版ということもあるでしょうが、グラフィックが凄まじいです。
美しいグラフィックのゲームって、遊んでいて「綺麗だなぁ」ぐらいに思いますよね。
これ違うんですよ。
細かいところの観察が止まらないんです。
中世ヨーロッパの時代考証も、かなりしっかりしている気がします。
住んでいる人々の営み一つ、
生えている木々の一つ、
道の作られ方や石壁の汚れ具合、置いてある物ひとつを見ているだけで時間が過ぎていきます。
例えば住民が洗濯板を使って洗濯をしているのですが、洗い方だけでなく、袖をまくるのかとか、腰をどう曲げるのかとか、見ていて楽しすぎるのですね。
道一つにしても、周囲に雑草が均一に生えているわけではないのですよ。
乾燥した大地が禿げ上がるように雑草がまばらに生えていたり、大きな石が転がっている道、砂利の部分や赤土の部分などもあって、
どこまで作り込んでんねん、というほど観察が楽しくて仕方ありません。
調度品ひとつ、カーテン一つ、建築様式に、人々が着ている服に持っている物。
プレイしていて気になった部分だけで構わないので、ただ先へ進むだけでなく、ちょっと寄り道して観察してみてください。
めちゃくちゃ楽しいです。
■ プレイする映画
ゲームを評する言葉で「プレイする映画」というのは結構一般的に使われていますが、本作はそれを一歩超えた感じがします。
体験する映画というか。
コントローラーを使って自分の意志でそうした。
お前がそうしたんだぞ。
という体験ができるゲームです。
いや、これはスゴイです。
これ意図的に制作者側がそうしてますよね。
プレイヤーにコントローラーを使って、物語に介入させた。
体験ではないんです。意志なんです。
これを成功させた一つのゲーム作品と言えると思います。
ストーリー系のゲームってどこか傍観者なのですよね。
本作ももちろん傍観者・俯瞰者的な感じなのですが、
所々に自分の意志による操作を入れてきて、嘘でしょ?と何度も言っていました。
感情移入や没入感とはまた違う、
これはプレイした人にしか分からない稀有な経験になると思います。
■ 何をしたらいいか分からない
戦闘やステルスなどのゲーム性はイマイチです。
悪くはないんだけど、今現在のゲームでは若干古くて作り方が下手と言わざるを得ません。
特に序盤ですね。
矢継ぎ早に、次々と新しいことが開放されます。
前作をプレイしている前提で進むため、武器や謎解きの開放が連続されて、ちょっと一休みさせてほしい感じでした。
・敵に攻撃されると(基本的に)一撃死
・ネズミに接触すると一撃死
あたりは前作から改善されておらず、
また「アイテムを拾ってクラフトする」というゲームシステム上、やられると少し前からやり直しになります(詰み防止と思われますが・・)。
これらが、
・どこへ行ったらいいか分からない
・何をしたらいいか分からない
と相まって、序盤は若干イライラするゲームプレイになると思います。
ただ、ゲームが進むとその辺がやわらいできます。
探索の楽しさや、サクサク進む戦闘やステルス感も味わえますので、序盤でやめないでほしいです。
■ キャラ描写
登場人物たちの表情や仕草が素晴らしいです。
やっぱりこういう作り込みに特化した方がいいですよ、このスタジオ。
特にメインとなる、姉のアミシアと弟ユーゴ。
中でも特にアミシアは徹底的に作り込んでいますね。
本作は前作同様、英語音声日本語字幕です。
キャラが喋っている時はどうしても字幕を読まないといけないのですが、できるだけキャラの表情なども見てみてください。
ユーゴなんかは自身の健康状態から不安そうな目をしますし、
何度も頭を縦に振って、頷くように自分に言い聞かせたり、
会話中に別のキャラの反応を伺うために、何度も目で確認したりと、
まぁ細かいのなんのって。
幸い本作は、英語が聞き取りやすく、結構簡単な英語を喋っています。
英語教育的な感じで聞いて、登場人物たちの表情を見てほしいです。
■ 総評
前作を一段も二段も超え、傑作になったと思います。
前作はまぁまぁかなぁ、ぐらいの感想だったので、ここまで素晴らしい作品になるとは思いもしませんでした。
ゲーム性はほぼ「ラストオブアス」です。
ラスアスなんですが、ユーザビリティが貧弱なこともあり、遊びやすさを真似できていません。
その一方で、ストーリーは大変な傑作です。
よく映画は2作目が面白いと言われますが、本作はそういう感じのゲームに仕上がっていますね。
グラフィックや時代考証も大変なもので、
歩いていると雲の影が自分を覆ったりもします。
私はゲーム内での観察が好きなので、たまらなく面白いゲームになりました。
風車の向きから、あっちから風がよく吹くんだなぁ。
地形的にあそこから風が抜けているのかなぁ。
なんて、まぁ拙い観察力ではありますが、時間を忘れて楽しませてもらいました。
本作はストーリーが前作から完全に続いています。
2作をプレイする価値は十二分にありますので、前作「プレイグテイル イノセンス」からのプレイをオススメします。
■ 終わりに
以上、「「プレイグテイル レクイエム」感想レビュー。面白い?つまらない?ゲームを遊んだ正直な感想(ネタバレなし)【A Plague Tale: Requiem】」でした。
楽しいゲームに出会うための参考としていただければ幸いです。
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