「ROAD 96(ロード96)」感想レビュー。面白い?つまらない?ゲームを遊んだ正直な感想(ネタバレなし)

「ROAD 96(ロード96)」をプレイしました(PS4版)。

クリアまで遊びましたので、感想を書いておきたいと思います。

できるだけネタバレなしで書いています。

買おうかどうしようか迷っている方の参考になれば幸いです。

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■ ROAD 96とは?

独裁国家ペトリア。
少年少女たちはそこから逃げるため、壁のある96号線を目指します。

長い旅の道のり。
ヒッチハイクをしたり、バスに乗ったり、お金があればタクシーを呼んだり、あるいは車を盗むなんて手段も。

道中で出会う様々な人と交流しながら、命がけの国境超えを目指します。

選択によってストーリーが変化するアドベンチャーゲームです。

■ 想像と少し違うが面白い

このゲーム、トレーラーなどに登場するキャラクターを操作するゲームではないのですね。

プレイヤーは家出した少年少女になります。
顔も声も、何も分からない人になるわけです。

そうして登場人物たちと交流(?)しながら、国境を目指す。

各キャラクター(PVで登場する人)にはエピソードがあり、1プレイで遭遇するものは、ある程度ランダムになっているようです。

・キャラクターのエピソード
・操作している家出少年の物語
・独裁国家の大きな物語

がそれぞれ進行していくスタイルです。

■ スリリングな逃避行

年端もいかぬ者の1人旅、ということで、想像した通りの危険がつきまといます。

ほら、ヒッチハイクなんて怖いじゃないですか。
何もない荒野で下りたらどうするんですか。

本作には、「体力」と「お金」の仕組みがあり、
危険な移動には体力が必要になる。
安全な移動にはお金がかかる。
お金を使って食事や宿を買い、体力を回復させる。
危険を冒してお金を盗む。

といったゲーム的なジレンマがうまく作られています。
それが、「選択肢によって物語に変化が起きる」と
うまいことリンクしています。

特に、登場人物の人となりが分からない序盤は、最高に面白いですね。

どうすればいいかまるで分からない。
緊張の中での判断、安堵と後悔、人やモノに対して疑惑の目を向けながらにじり寄る。

行動を共にするけど、必ずしも相手が助けてくれるとは限らない。

この辺の、プレイヤーが感じるところが、とにかく見事。素晴らしいゲーム体験になっていると思います。

■ 翻訳などが雑

ゲームはかなり素晴らしいと思いますが、2つほどもったいないと思う点があります。

1つは翻訳が微妙に間違っていること。

「あなた」が「あたな」になっていたり、「~にも」が「~ににも」になっていたりします。

まぁ読んでいれば分かる翻訳のミスですね。
ただ遊んでいると、微妙なニュアンスも翻訳できていないのではないか?
と思う場面にも遭遇します。

本作は、少年の家出や権力問題、政治問題などを扱っています。登場人物の立ち位置や、微妙な心の揺れ動きが描かれるシーンがあり、セリフにうまく反映されていない感があるのですよね。

ゲームの全体像を理解した人が翻訳すると、ゲームの質がもう一段階上がりそうには思います。

もう1つ惜しい部分は、選択肢を選ぶ時です。

本作はカメラを動かしながら、選択肢を決定します。そして選択肢は、キャラクターに紐付けられており動きます。

キャラが上下に動いていると、選択肢も上下に動くのですね。それをカメラで決定するため、選び間違いが起きるんです。

慣れてくるとミスは減らせますが、重要な選択肢でミスると凹みますね。これからプレイする方は気をつけてください。

■ 誰に感情移入するか

登場人物や出来事など、誰・どこに感情移入できるか。

プレイヤーによって変わってきそうです。

わたしは警官のエピソードに、ハッと思わされることがありました。この一瞬のためだけに、プレイしてみて良かったと思えたほどです。

本作は、様々な社会問題をテーマにしています。
序盤に感じる戸惑いが、徐々に信念に変わってくる。

こういった、自分自身の考え方の移り変わりも楽しむことができます。

社会問題系のゲームって、わたしは好きなんですよね。ある種の気づきのようなものを与えてくれる気がします(それが偽りだったとしても)。

自分の年齢や置かれている状況によっても、感じ方が違ってきそうな、そんな作品です。

■ 総評

かなりの名作です。

特に序盤のプレイフィールは、筆舌し難い良さがあります。

映画で、群像劇やロードムービーが好きな方には、特にオススメです。

独裁主義という、遠い彼方の出来事のような話ですが、意外と現代の日本や、もっともっと身近な日常にも通じるものがあるよなぁ。
なんて思いながらプレイしていました。

1週のプレイ時間はそれほど長くないため、夜寝る前に、一本ずつ映画を見る感覚で楽しむことができると思います。

※おまけ:以下は、前日譚の小説です(英語版)

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■ 終わりに

以上、「「ROAD 96(ロード96)」感想レビュー。面白い?つまらない?ゲームを遊んだ正直な感想(ネタバレなし)」でした。
楽しいゲームに出会うための参考としていただければ幸いです。

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